PPP/PFIを推進する意識はある一方で、推進するための基盤・制度がまだまだできていないのが現状です。
PFIについては全国を見れば失敗事例もあるので、ただ単に導入を進めれば良いというものでもなく、推進するための仕組みが必要になってきます。その点について、それぞれ質問をしました。
基本方針の策定について
全国的に見ると、公民連携基本方針やPPP導入基本指針など、PPP/PFIの基本となる考え方を定めているところが数多くあります。蒲郡市としても、各担当課がそれぞれの考え方で進めるのではなく、統一的な指針に基づき進めていく必要があり、基本方針の策定について議会でご提案しました。
蒲郡市の回答
PFIについては、財政負担の軽減や民間の事業創出などの効果が期待できる一方で、受託事業者による事業の確実な履行やリスク分担の課題も指摘されています。
こうした点を十分踏まえながら、PFI等の効果的な活用を図るため、PFI導入基本指針等の具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
PPP/PFI手法導入優先的検討規程について
どのような時に、どのような検討を進めるのか、予め決める必要があります。規程がなければ、PPP/PFIのなかでも最適ではない手法を選んでしまったり、そもそも本来は検討すべき事業でPPP/PFIが議題に上がらない可能性も出てしまいます。
全国的にも策定が進められている、PPP/PFI手法導入優先的検討規程の策定をご提案しました。
蒲郡市の回答
国から人口規模に応じて段階的に策定要請が出されているところであり、現在は人口10万人以上の地方公共団体に対して要請がなされています。蒲郡市においては、策定要請が出されている段階ではありませんが、今後、積極的な情報収集に努めて、策定に向けた準備を進めていきたいと考えております。
ロングリスト・ショートリストについて
民間事業者に対して、今後どのような発注を行う可能性があるのかを示すのがロングリスト・ショートリストとなります。ロングリストは将来的にPPPを含めた事業手法の検討の可能性があるもの、ショートリストは具体的な検討が始まった事業や逆にPFIを利用しなかった理由等をリストで示すものになります。
民間事業者も、突然募集が始まっても対応できない場合が出てきてしまうので、ロングリスト・ショートリストの作成を提案しました。
蒲郡市の回答
PPP/PFIは、事業の計画策定段階から、民間企業の創意工夫やノウハウを取り入れながら進めること、また、民間事業者が参画可能となる発注条件を早期に構築する必要があることなどから、PPP/PFIの可能性がある事業については、早い段階から民間へ情報提供を行うことが重要となります。そのため、先程の優先的検討規程と合わせて検討すべきものと考えております。
上記以外にも、「庁内の体制整備」「支援制度の活用」についても質問をさせていただきました。
様々な施設の整備が今後進むことが予測される中、蒲郡市としてもPPP/PFIについては考えていただけています。PPP/PFIを今後推進する際に、失敗やリスクを下げるため、制度や体制の整備が重要になってくると考えているので、引き続き市の動きには注目して参ります。
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