eスポーツ・ゲームは、全国的に様々な現場で活用が進んでいます。
福祉、教育、地域活性など、それぞれの活用事例を少しご紹介します。
福祉現場での活用について
福祉現場でのeスポーツやゲームの活用は、認知症予防、世代間交流、障がい者福祉などの観点から活用が進んできています。蒲郡市では新年度に寿楽荘での活用を検討していただいたり、民間でも話題に出たことはあるそうですが、まだまだ進んでいないのが現状です。
熊本県美里町では実証実験が進められています。地域の方が自主的に集まる通いの場を2地区で、約20名の方を対象に行っているそうです。昨年10月から毎週1回、今まで10回弱行っています。(コロナの影響で一時休止)主に、パズルゲームの「ぷよぷよ」を行い、それが難しい方には、タブレットを使った簡単なゲームをしているそうです。理学療法士も付きながら、毎月認知症のテストもしていて、初月と比べると徐々に効果が出ているそうです。(写真左:美里町の実証実験の様子)
また世代間交流にも活用されていて、コロナの影響でオンライン開催になってしまったそうですが、地区内の高齢者vs小学生のぷよぷよ大会を開催するそうです。高齢者と若者・子供を繋ぐツーして効果的なのは間違い無いかなと思います。
障碍者支援の分野でも活用が進んでいます。身体を動かすことが難しい方にとって、健常者と同じ立場で対戦はできるeスポーツは、非常にマッチするという話もあります。(写真右:障がい者施設対抗のeスポーツ大会)
教育現場での活用について
「ゲームばかりで勉強しない」「夜遅くまでゲームしてる」など、親御さんや先生にとって、ゲームは分かりやすい敵になりやすいかと思います。ただ、もう少し有用性の部分にも目を配ると良い活用ができると思います。
▼不登校・引きこもり対策
中国地方のあるNPO法人では、1年で約100人の中高生を支援して不登校・ひきこもりを解決させ、その6割がゲームを通じた支援だった事例があります。また、不登校・ひきこもりの子が、eスポーツ部の活動により通学できるようになったという話もあります。
一方で、部屋に閉じこもってオンラインゲームばかりして、ゲームが原因で不登校・引きこもりになってしまう事例があることも事実です。ゲーム障害(ゲーム依存症)への対策をとりつつ、子供が好きなゲームだからこそ、不登校・ひきこもり対策に活用できないか?教育現場には、ぜひ前向きに検討をして欲しいなと思います。
▼障がい児支援
愛知県の日本福祉協議機構は、2019年に放課後デイサービスでeスポーツを試験導入しています。発達障害や不登校の子には集中力や継続力があり、ゲームだけでなくプログラミングにも興味を示す子どもが出てきたそうです。(写真左)
また、障害児教育、障碍者支援、不登校児支援への取組を進めるため、edges(エッジス)を設立しました。
ホームページには「障害とか健常とか関係ない。誰もがステージに立てる。だから今、eスポーツ」と書かれていて、年齢・性別、様々な障害や国籍を問わずに競える利点を活かした取り組みを進めています。
キックオフイベントがYouTubeにアップされていますので、こちらでご紹介します。
▼部活動
蒲郡市内では小中学校、そして高校でのeスポーツ部のような取り組みは今のところ全くないようです。高校でいえば、全国では120以上の高校でeスポーツを行う部活動が出来ていて、全国高校eスポーツ選手権も開催されています。愛知県でも複数の高校で設立されています。
神奈川県横須賀市のように高校のeスポーツ部の設立支援を考えても良いかもしれません。また、愛知県の企業・団体が協力してeスポーツ部の設立を支援するプロジェクトもあり、これを市として支援するのも、1つの方法なのかとは思います。
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