本日19日に、蒲郡商工会議所ホームページに景況調査が掲載されました。

4～6月の状況について6月に調査を行ったもので、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた期間になります。新型コロナウイルスの影響が蒲郡市にどれだけ出たのか、客観的に見ることが出来ますので興味のある方はぜひご覧ください。

蒲郡商工会議所　景況調査　報告書　No.87

設備投資
・30事業所・49件で設備投資が実施され、生産設備他に投資された。
・来期は26事業所（31件）が設備投資を計画している。

経営上の問題点
・売上の停滞・減少、利幅の縮小が項目別で上位を占めている。
・売上の停滞・減少を訴える企業は実に9割を超えている。

令和2年度第1四半期は、「コロナショック」ほぼ全ての業種に及び、リーマンショック時（平成21年1~3月期：総合判断△78.5）に次ぐ低水準となっています。経営上の問題点で売上の減少を訴える声が9割。地方における個人消費停滞と景気の減速に加えて、大変厳しい状況となっています。

　
　
全業種総合
前期比で△67.0、前期実績（1～3月△57.0）に比較すると10.0ポイントの下降・悪化の傾向が見られ、前年同期比では△71.4 、前期実績（1～3月△55.1）と比較すると16.3ポイントの下降・悪化の傾向が見られた。売上ＤＩ値は、前期比で△ 68.8 ポイント、前期実績（1～3月△ 59.8 ）と比較すると9.0ポイントの下降・悪化の傾向が見られた。収益ＤＩ値については前期比で△ 68.7 、前期実績（1～3月△53.3）と比較すると15.4ポイントの下降・悪化の傾向が見られた。総合判断来期（R2.7～9月）見通しについては△59.0、今期の実績（全業種（当期実績）前期比 △67.0）と比較すると8.0ポイントの上昇・悪化となった。

製造業
食料品はコロナショックが直撃した前期に比べ、マイナス幅は縮小しているものの、ほぼ全ての数値で対前年比・前期比ともに下降。織物はマスク需要でガーゼ生地の需要は高まったが、暖冬の影響で元々の需要が低調であった所にサプライチェーンの混乱が響いた。漁網・ロープ生産、経済活動低迷の影響で、5月期の前年同期比では生産、出荷は1割減、売上は概ね2割減となった。鉄工のうち工作機械関係は日本工作機械工業会の受注総額では内需・外需
とも前年同月比で4～5割超と半減。当地区においても前年同期・前期比とも全ての数値で水面下。コロナショック前から続く停滞感に加え、一段と厳しい状況。自動車関係は新型コロナの影響によるサプライチェーンの混乱、販売不振、海外生産の停滞も影響し生産調整・計画的な休業が行われた。化学工業は新型コロナの影響で中国経済低迷の影響を受け売上減。プラスチックは製造業全体の停滞を受けて厳しい状況であった。

建設業
公共工事の閑散期という季節要因と、新型コロナによる経済活動の停滞もあり売上・収益は低下。

卸売業
繊維卸は＜産業資材＞暖冬による冬物販売不振から、コロナによる緊急事態宣言・外出自粛等の影響で、百貨店等の小売現場不振の影響で生産調整を実施。売上の激減と在庫が増加傾向。 ＜インテリア＞4月の自粛期間は落ち込んだが、5～6月はGW明けから売上増加。巣ごもり消費と季節による部屋の模様替えが重なった為か。 ＜アパレル＞4～5月はマスク向けの生地（二重ガーゼ等）にオーダーが殺到するも、6月に入り落ち着いた。

小売業
自粛による巣ごもり消費も見られたが、消費全体を押し上げるには到らず。飲食は歓送迎会やゴールデンウィークを含む行楽期も、外出自粛による休業要請期間で売上など激減。全ての飲食店が苦境にあり、業界全体として危機的な状況。石油等その他小売は原油価格（WTI 期近物）が4月に史上初のマイナス価格を記録。その後、各国の経済活動再開に合わせて上昇し足元では40ドル台手前まで回復。

サービス業
旅館関係4～6月は新型コロナの影響で散々。緊急事態宣言解除後も直ぐに客足が戻らず全日休館する施設も多かった。6月になり週末のみ営業、予約のある日は営業など、施設ごとに対応は異なるが全体的には前年比5％程度。制度融資、雇調金、各種協力金・給付金など活用できるものは対応しているが、大変厳しい我慢の時期。

運輸通信業
貨物輸送では完成車輸出は北米・欧州不振で半減。月5,000台を割り込む。海上コンテナ貨物は中国向けが戻りコロナ前の水準に回復しつつある。鋼材移入は月間1万t以上の好調を維持。旅客関係では団体旅行需要が消失し、売上はほぼ無い状況。